専門コラム 第76話 空間を美しく彩るアートの飾り方
お部屋に「物足りなさを感じる」「おしゃれなインテリアにしたい」と感じたとき、絵は最高のインテリアアクセサリーになります。
だけどいざ飾るとなると「どこに置けばいいのか悩む」と思う方は少なくないでしょう。
そこで今回は、お気に入りの絵を魅力的に魅せる飾り方のコツについてご紹介いたします。
空間を美しく彩るアートの飾り方
日常を豊かに彩る「壁掛けアート」の魅力
美しい自然や異国の芸術的な建造物、楽しくなるイラストや写真など「美しい」「好きだ」と感じるアートは人それぞれ。
ただひとつ言えるのは、お気に入りのアートは、眺めるだけで気持ちが穏やかになったり、ワクワクしたり、希望が湧いたりとポジティブな気持ちになれるものです。
また絵を飾ることで、部屋のバランスを再考することになるため、自然とセンスを磨けることに。
人の心と住まいを豊かに彩る、それがアートの大きな魅力でもあるのです。
お気に入りのアートが映える基本の配置
お気に入りのアートは、できるだけセンスよく飾りたいもの。
でもせっかくのアートも、目に入りにくい場所では少しもったいないですよね。
基本の配置や効果的な飾り方を知って、バランスの取れたお部屋づくりに活かしてみましょう。
1:フォーカルポイントに配置する
ドアを開けて部屋を見た時、最初に視線を引く場所を「フォーカルポイント」と言います。
人の目に入りやすいため、ここに装飾を施すことでお部屋のポイント作りにもなります。
リビングであれば、ドアから対角線上のコーナー(角)が代表的。
アートをはじめフロアライトや観葉植物も一緒に飾ると、立体感とメリハリが出ておしゃれな印象に繋がります。
2:壁の形に合わせる
絵を壁に掛ける場合、壁の形に合わせたフレームを選ぶのがおすすめです。
たとえば縦長の壁には縦長の絵、横長の壁には横長の絵、もしくは複数の絵を横長に並べるという具合に。
視覚的にバランス良く感じられ、すっきり整った印象になります。
3:目線の高さに配置する
室内で自然に目に入る高さ「アイレベル」を覚えておくと便利です。
アイレベルは概ね140~150㎝ほどの高さを指し、ここに絵を掛けることで人の視線に入りやすくなります。
ソファやチェストなど家具の上に設置する場合も同様ですが、フレームが家具の幅よりはみ出さないようするのが、美しく整った印象を作るコツです。
その他スツールや椅子の上に配置する、また大きな絵なら床に直置きにすると、気になる配線をさりげなく隠すことができます。
サイズの異なる絵を重ねたりして、素敵に見えるアレンジを色々試してみるのも楽しいですよ。
最後に、空間に統一感をもたせるには、絵を入れるフレームのデザイン・色・形状も大切です。
色は家具や床、幅木や窓枠、壁の色との相性を考慮します。
またフレームの太さやデザインで迷った場合は、線の細いものなら絵のスタイルや部屋の雰囲気ををじゃませず、合わせやすいでしょう。
いかがでしたか?
アートは住む人に癒しや元気を与えるだけでなく、ゲストにとってその人の個性を感じられるアイテム。
センス良く飾って、日常をより豊かに彩っていきたいものですね。
もともと技術的なことが大好き。
前職は医薬品の工程設計や設備設計に携わり、実際にモノづくりの現場を経験しています。また、技術資料も日常的に制作していました。
そこで培った解析力をもとにお客さまの会社や製品の技術的な良さ、魅力をわかりやすく整理し、デザインを通して発信いたします。