専門コラム 第36話 狭い庭を広く楽しくする方法
新芽が芽吹き、温かな光に植物がぐんぐん成長する春。
お庭で過ごすひとときや作業も気持ち良くできる季節になりましたね。
でも庭が狭いから新しいガーデンプランが考えられない…なんて諦めていませんか?
そこで今回は、楽しみながらお庭を広く見せられる小さなアイデアをご紹介いたします。
狭い庭を広く楽しくする方法
1. サイズに合ったガーデンファニチャーでメリハリを
狭いお庭は広く見せたいがために、シンプル過ぎる空間になりがちです。
せっかくのお庭を楽しむためにも、サイズに合ったテーブルセットを置いて、メリハリのある空間を目指しませんか。
フォーカルポイントにもなるので意外と狭さを感じさせず、ちょっとしたガーデンカフェのような雰囲気を作ることができますよ。
これから購入予定なら、曲線ラインやフレームが細めのデザインや淡い色合いのもの、アルミや樹脂などの軽やかな素材がおすすめです。
重さを感じさせず、空間を広く見せる効果も期待できます。
またすでにお持ちなら、今の気分にあったペイントをしてみたり、配置を変えてみるだけでもきっと新しい発見があるはず。
外でのお茶の時間も、一段と充実したものになるでしょう。
2. 遠近法を意識した色彩計画を立ててみよう
狭いお庭を広く見せるには、お庭全体の色彩計画も大切です。
テーマカラーを決めるのは、植物だけでなくテーブルセット、ガーデンツールなどを入れておく収納庫も同様。
これらを遠近法を使って配置すれば目の錯覚で奥行きを感じさせることができます。
たとえば入口付近には淡い色合いの植物やテーブルセット、収納庫を。
奥には小さな締め色のガーデンオーナメントやカラーリーフ、鉢植えをバランスよく配置してみるなど。
ちょっぴり意識することで、不思議と見た目より広く感じさせることができますよ。
3. 縦ラインを意識した空間作りを
お庭を広く見せる方法として、「縦ライン」を強調するのもひとつの手。
たとえば植物ならツタ系のものが、場所を取らず使い勝手抜群です。
フェンスにはもちろん、屋根付きのポーチに這わせれば緑の分量を増やすことができますし、春夏の間中素敵な天蓋を作ることができます。
適度な日影ができるので、日差しよけとしても良いですね。
また、ほどよい高さの庭木には、枝に巣箱やランタンなどのガーデンオーナメントを掛けるのも雰囲気のあるお庭が演出できます。
目線を上に誘導させてくれる効果もあり、お部屋から眺めたときにも楽しい気分にさせてくれるでしょう。
その他、鉢の高さを調節するのにワインコルクを使ったり、剥き出しの土に松ぼっくりを入れてグランドカバーにしたり。
またワイヤータイプのソーラーライトを、ビンに入れてテーブルや見せたいコーナーに置けば、日が暮れてからも雰囲気の良いお庭が楽しめます。
このようにたくさんのお金をかけなくても、ちょっとした工夫で狭いお庭を楽しむことは充分可能です。
外の空気を最も楽しめるこの季節、工夫しながら自分だけのお庭をたくさん楽しんでくださいね。
もともと技術的なことが大好き。
前職は医薬品の工程設計や設備設計に携わり、実際にモノづくりの現場を経験しています。また、技術資料も日常的に制作していました。
そこで培った解析力をもとにお客さまの会社や製品の技術的な良さ、魅力をわかりやすく整理し、デザインを通して発信いたします。