専門コラム 第47話 新しい部屋作りに!ジャパンディを取り入れるコツ「JAPANDI」②
前回は、北欧と日本の美意識を融合させたインテリアスタイル「ジャパンディ」についてご紹介いたしました。
スタイリッシュな印象の反面、日本の暮らしにもなじみやすいため「試してみたい!」だけど、具体的に「何から取り入れればいいのかわからない」と、お考えの方もいるかもしれません。
そこで今回は、お部屋をジャパンディに傾ける小さなポイントをご紹介いたします。
ぜひ模様替えなどお部屋作りのヒントにしてみてくださいね。
新しい部屋作りに!ジャパンディを取り入れるコツ「JAPANDI」②
1. 木肌とニュートラルカラーを使ったロースタイルの暮らし
ジャパンディは、北欧スタイルの特徴でもあるニュートラルカラーと木肌の組み合わせをベースにします。
家具やソファは、リラックス感のある低めの高さ、華美な装飾のない直線的な形状がこのスタイルの特徴です。
しかし、大きな面積を占めるソファや家具などはそう変えられるものでもないですね。
そんな場合は、ソファカバーを使ったり、ラグやクッション、カーテンなどのファブリックの色を変えてみるのもひとつの方法。
目につきやすいカーテンには、淡いアースカラーを選んだり、和紙のような生地感のバーチカルブラインドなども似合います。
ソフトな色や縦線が天井を高く見せるため、ロースタイルな暮らしにより広がりを感じさせてくれますよ。
2. 自然素材の温かみのあるプロダクツを取り入れる
家具や照明・装飾選びには、木や土、麻や綿などのサスティナブルな素材が似合います。
さらに凸凹とした味のある表面やクラフト感のある装飾や小物なら、より味わい深い雰囲気作りに役立つでしょう。
また「経年変化を楽しむ」という共通点では、北欧デザインの木製雑貨などと合わせても違和感がなく、新鮮なコーディネートが楽しめます。
また、最近よく見られるようになった自然素材の照明は、ランプシェードなどで比較的取り入れやすくおすすめです。
和紙や布、竹、シーグラスなどの自然素材を通した灯りは、空間をやさしく包み込み、とても幻想的な雰囲気に。
天井照明だけでなく間接照明として取り入れれば、空間に奥行きや広がりを作り、間取りや広さに関わらずおしゃれな雰囲気作りにも役立つでしょう。
3. 「余白」を作ってミニマムな雰囲気に
もっとも部屋の印象が変化して見えるのは、「ミニマム」な空間にシフトすること。
思い切って家具は必要最小限にとどめ、雑多に見えるものは「隠す収納」にすることで、空間に「余白」を作ってみましょう。
「余白」は、枯山水や水墨画、書などにも見られるように、空いた空間に想像を巡らす、余韻を残すといった日本独特の美意識です。
コーディネートする際は、そんな余白を意識したバランスや配置にするなど、見せ方を工夫してみるのも効果的です。
また、ジャパンディには壁面を彩るウォールアートも、抑えた色と抽象的なデザインが好バランスです。
中でも余白の多いラインアートは、北欧デザインにも多く見つけられます。
お気に入りのアートに変えることで、お部屋の雰囲気もグッと変化するでしょう。
いかがでしたか?
一見難しく思えるジャパンディですが、日本の暮らしには意外に取り入れやすく、おしゃれで落ち着いた空間が作れます。
まずは小さなパーツから試してみてはいかがでしょうか。
もともと技術的なことが大好き。
前職は医薬品の工程設計や設備設計に携わり、実際にモノづくりの現場を経験しています。また、技術資料も日常的に制作していました。
そこで培った解析力をもとにお客さまの会社や製品の技術的な良さ、魅力をわかりやすく整理し、デザインを通して発信いたします。