専門コラム 第1話 展示場案内
展示場案内
最近は持たない住宅会社もありますが、営業効率を考えた場合、住宅会社にとって展示場の必要性は依然大きいでしょう。
ここでは「見込み客フォロー~引合い(設計依頼)」の入り口として、営業マンが身につけるべき展示場案内の基本マナーについて整理しておきます。
展示場案内の基本マナーと初回アポイントの重要性
展示場案内は、会社で定めた○○○○を忠実に実行すること!
展示場案内は、ベテラン営業になるほどその人独自の案内方法を身に付けていきます。
そして、新人営業マンには、これを見て勉強になることも多いでしょう。
しかし初めのうちは、会社から指導されたトーク(案内方法)を、忠実にマスターすることから始めたほうが良いでしょう。
会社から指導されたトークは、大きい会社(中堅以上のハウスメーカー)ほど、どのタイプの営業にも利用できるセールス心理を元にした案内方法で構成されています。
これを使わない手はありません。
通常、展示場が新規オープンすると、その展示場が一定の成功を収めるため、各展示場に合わせた案内トークを専門的知見で構成し、それを指導するために本部スタッフが送り込まれます。
そして、そのトークの雛形は、展示場が継続する限り大事に保管されているはずです。
中堅クラスの社員になると、自分で案内しやすいトークにアレンジしがちですが、もう一度オリジナル・トークに戻すと、意外にアポにつながるケース、成績不振から脱却できるケースがあります。
こうした雛形がなければ、先輩社員(教育係)から教わった案内方法を、しっかりマスターすることです。特に新人が、基本から離れるのはその後からでも十分です。
展示場案内の基本とは?
展示場案内の基本は、何と言っても初回アポイントを取り付けることです。
会社が展示場を持つ理由は“営業効率”を上げることですが、展示場を構える理由はまさにここに集約されます。
初回アポイントは、土地込み計画の来場者なら、土地絡みのアポ取得が考えられます。
特に土地に強い住宅会社ほど、土地の話を聞いてみたいという来場者が多くなることは住宅営業なら理解できるでしょう。
そのため近くに土地を分譲しているハウスメーカーや住宅会社は、その分即アポがとりやすいと言えます。
このため営業マンも、案内時はポーカーフェイスを装いながらも、頭は常にフル回転させておく必要があります。
もう一つは、建て替えや土地は既に購入している来場者です。
こういうお客様は、短時間の案内で、「この営業マンに“あの件”を聞いてみようか?」という信頼感を抱いてもらえるかが、カギを握ります。
どちらかと言えばこちらの方が、やや高度なアポ取得と言えます。
なお展示場案内で初回アポイントを取り付けるために、お客様には落ち着つけるソファなどに着座していただくとともに、アンケートに住所、名前を書いてもらうことも忘れてはいけません。
アポイントが取れなくても気にすることはない!
展示場案内の目的は初回アポイントを取り付けることですが、極論を言えばアポイントが取れなくても気にすることはりません。
それはアポイントが取れない理由の多くは、お客様の心がホットな状態になっていないケースがあるからです。
営業マンの話を「まだ本気で聞こうと思っていない」方を、無理矢理ホットな心理状態にすることは至難の技です。
ですから、そういうお客様は、一般的に中長期客として管理します。
よく言われる顧客リストとは、こうした中長期客リスト名簿客のことを言います。
しかし住宅営業マンの多くは、この中長期客の管理・運用に非常に手を焼きます。
次回は難しいとされる中長期客の管理のやり方や、見込み客フォローの方法について解説していきましょう。