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専門コラム 第24話 高評価サイトの罠

                                   

高評価サイトの罠

結論を先に言ってしまいますが、少なくとも住宅に関する情報サイトは、検索順位が高いからと言って、必ずしも良いサイトとは言えません。

この業界にいる人なら、そのことは既にお気づきでしょう。

 

また会社からも、ネットで得られる情報を過信しないよう、注意を促されているかもしれません。

ここではこうした現状が続くなか、今後どのように対処をすれば良いのか、皆さんと共に考えてみます。

 

住宅は検索エンジンの高評価サイトが本当に良いと言えるか?

特に酷いのはアフィリエイト系の情報サイト

以前は住宅分野の情報サイトは少なかったのですが、近年アフィリエイト分野にも注文住宅に関する広告が出来たことで、情報が誤っているのはもちろんのこと、誤りとは言わないにいせよ、業界の動きを理解していない投稿を目にします。

 

ネットの住宅分野の情報サイトを検索すると、なかにはしっかりした情報を語っているサイトもあります。

しかし大半は外部のライターが、ネットで調べた情報を紡いで記事を書いています。

当然のことながら情報元が怪しいわけで、それをもとに書かれた記事がどれほどのものか、大方は想像できます。

 

そうした情報サイトは断定表現を避けるよう、サイト運営者から指示されています。

したがって真実か間違いか、よくわからないような文章が多数作られます。

 

またアフィリエイト系の情報サイトより、少しマシではと考えられるQ&Aサイト形式の情報サイトも、住宅のプロからは誤りが多いと指摘されているようで、仲間内では「そこで流れている情報は眉唾物」だと言い切る方もいます。

 

どのレベルであれば眉唾物かは不明ですが、技術系(設計・建築)の社員がみたら眉唾物と言われるのも、あながち分からない訳ではありません。

 

まあ他の分野にしても、情報の信憑性は大なり小なり薄いのがネットの情報と相場が決まっています。

しかし戸建や注文住宅については程度が酷く、少なくとも業界で語られている問題点とは、逆の方向でサイトが作られているのが実情と言えそうです。

 

諸悪の根元は外部ライターに依存したサイト運営

こうしたことの原因には、やはり外部のライターを使っていることがあげられます。

 

彼らライターの多くは専門分野を持たず書いているため、さっきまで美容など他の分野について記事を書いたかと思うと、今度は住宅分野の比較的濃いテーマをネットの情報を調べ、書くということしています。

 

そしてサイト運営者や編集スタッフも、住宅について深くは勉強していません。

極端に言えば、彼らが唯一誇れるのは、SEOやサイトを上位表示させる知識です。

こうした仕組みはテレビなどにも同様に言え、何より視聴率が最優先されることは知っての通りです。

相変わらず役に立たない情報サイトが、一時的に上位に出てきます。

 

サイト運営者もビジネスでサイトを運営していますので、やっているSEO施策が決して間違っている訳ではありません。

しかし情報が誤っているか、読者の役に立っているかということは二の次です。

 

こうしたことがありますので、住宅分野についてはいまも書籍から得た情報が深く、そして正解なのです。

先回に記事でも、読書の習慣を強く勧めるはそうした現状を踏まえています。

 

営業マンが自社ホームページのコラム記事を書いてみる

こうしたなか、皆さんにお勧めたいことは、皆さんが自社で運営しているサイトのコラムを書いてみることです。

 

これはもちろん、あなたが在籍している会社が著名なハウスメーというなら、話は別です。

こういうところはコラム記事を書くにしても自社のスタッフか、ライターでもプロの専門分野に詳しい方を正式に雇っているはずです。

 

しかし地域のビルダーのなかには、コラム記事の執筆に外部のライターを使っている場合があります。

美容や脱毛が元々の守備範囲の外部ライターの文章より、筆力に秀でた社員が書かせたほうが良い記事が書けます。

 

人にも依りますが、営業は普段の仕事でも文章を書く機会が多く、自分の考えを文章で伝えることに想像以上に慣れています。

多少のトレーニングは必要かもしれません。

しかし業界を知らない外部のライターを使うより、安全であることは間違いないでしょう。

 

近年はコンテンツマーケティングと呼ばれて久しいですが、本来のコンテンツマーケティングは自社をよく知る社員が書いてこそ、本来期待している効果が出てきます。

例をあげるまでもなく、コンテンツマーケティングが成功している会社やクリニックは、外部のライターを使っていません。

 

お客様と接触回数が多い営業スタッフにコラム執筆を任せられることは、ある意味で素敵な会社ではないでしょうか。