専門コラム 第18話 飛び込みのコツ❶
飛び込みのコツ❶
最近はYouTubeのコンテンツも充実しており、営業ノウハウを伝える動画チャンネルも増えています。
ただ伝えるYouTuberの質は玉石混淆。
どれが見るべき動画か、判別が難しい状況のよう。
その中でも意外に多く取り上げられるのが、飛び込み営業をテーマとするコンテンツです。
このコラムでも先般「飛び込み訪問の隠れたメリット」で、飛び込みについての記事を初公開したわけですが、この記事は少し精神論的な内容となってしまいました。
しかしこのコラムを見てくれている皆さんは、早く成果に繋がる記事に興味があるのではないでしょうか?
そこで、このコラムでは何回かに分けて、飛び込み営業で成果を出すコツを伝授したいと思います。
雰囲気が暗い人に、家庭の大事な秘密を打ち明けたりしない
住宅営業の飛び込み営業は決して難しいものではない
まず言っておきたいことは、住宅営業の飛び込み営業は、決して難しいものではないということ。
何故なら住宅営業の飛び込み営業は、一回の訪問でアプローチからクロージング(または販売)まで遂行しなければいけない教材や掃除機の販売とは全く別物だからです。
これと同じものに、太陽光発電システムの訪問販売やいわゆるソーラー風呂、また過去に摘発された省エネシステムなどの販売などがありますが、これらは商品の性質上、訪問したその場で決まらないと、基本的に再訪して契約できるような商品ではありません。
つまり商品にも依るのですが、購入者にクールダウンする時間を与えてしまうと、高い確率で再検討(またはキャンセル)されてしまいます。
このため、販売する営業マンが背負うプレッシャーは相当なものです。
自分の足が止まってしまったら仕事の供給が止まるという事実
これに比べて住宅営業の飛び込み営業は、プレッシャーも殆どありません。
確かに会社によっては3ヶ月程度で受注なり、折衝(契約を前提とした打ち合わせ)できる顧客が現れなければ失職してしまうというプレッシャーはあります。
でも営業ってそういう仕事です。
もし自分の足が止まってしまったら、現場で働く専属の職人さんにも、仕事の供給が止まってしまう訳ですから。
それに少なくとも訪問販売の飛び込みのように、上司から毎日のように成果に対して詰められるようなこともほとんどありません。
世の中にはもっと過酷な営業もあることを知りましょう。
身なりや髪型に細心の注意を!
前置きが長くなってしまいましたが、では住宅営業の飛び込みでつかまなければいけないのは、新築かリノベーションの計画があることを伝えてくれる(あるいは告白してくれる)「人の良い」お客さんに出会うことです。
よくニーズを引き出したと勘違いする方がいますが、住宅営業の飛び込みでは、すでに計画がある方を出会うことが先決です。
そのため数多く行動量を増やして下さい。
もちろん住宅営業ですから、その方がきちんと住宅ローンを支払っていけること(年収や属性)を確かめなければいけません。
ただ、出会ったその日に個人情報を詮索することはご法度です。
そのため、1度目の訪問では年齢や生活ぶり、為人(ひととなり)から判断をつけておくのです。
そしてトークは原則、会社で教わったトークを使って下さい。
会社で用意したトークは、どのような場面でも合うようにプロの手で設計されています。
不在宅や断られることが前提の飛び込みでは、教わったトークや応酬話法を「おうむ返し」で繰り返すだけで十分です。
(会社で用意がなければ、本などで調べることをお勧めします)
声のトーンは回っている地域・シチュエーションに合うよう、臨機応変に変えましょう。マンションと戸建で、声のトーンは変わって当然です。
それより大事なのは、身なりや髪型に細心の注意を払うことです。
飛び込みが成功するのは、ほとんどのケースが第一印象です。
お客さまはたとえ迷惑な飛び込み訪問でも、どういう訳か、感じが良い人には家庭の秘密とも言えることを打ち明けてくれるものです。
もしかしたら飛び込みで出会う人というのは、あらかじめ決まっているのではないかと思うぐらいです。
飛び込み営業では、暗い顔をせず、良い波動を放つような気分を保ち、とにかく無心で回ってください。
人は雰囲気が暗い人には、自宅の大事な秘密を打ち明けたりはしません。
建ったばかりの家も絶対に飛ばさないこと。
とにかく地図を軒並み訪問します。
売ると言うより「地域を回っている」という感覚です。
その際「このお宅には無縁の訪問とは思いましたが、一応この近くを担当して歩いてましたので、ゴミになったら恐れ入ります。チラシと名刺を置いて行きますね」と訪問理由を元気良く告げてください。
そうやって丁寧に回っていれば、公務員宿舎や有名企業の宿舎などから、1件ぐらいは商談に進展する方があらわれて来るものです。
あなたの幸運と成功を祈っています。