専門コラム 第78話 月例のニュースレター以外に初期折衝用のニュースレターも準備しよう
先週のアポイント取得に関する投稿では、営業活動を進める上でアポ取得の大切さをお伝えしました。
営業の皆さんはアポイントの取得を、ぜひ習慣にしてください。
ただ住宅の初期折衝というのは、プラン打ち合わせに進んでからの折衝とは違い、キャリアのある営業マンでも難しいもの。
今回は、一筋縄ではいかない初期折衝をサポートしてくれる強い味方、『サンキューレター』と『ニュースレター』について解説します。
特に、ニュースレターは、初期折衝と月例で少し使い方が異なります。
うまく使い分けできると営業活動がよりスムーズに進みますので、よろしければ参考にしてください。
月例のニュースレター以外に初期折衝用のニュースレターも準備しよう
「サンキューレター」はすべての営業にオススメ!
まずサンキューレターの方から解説します。
サンキューレターとは、住宅展示場や現場見学会に来場したお客様に出す手紙のことで、ハガキを使うのが一般的です。
本コラムでもサンキューレターについては何度か触れていますが、はじめの方では「来場お礼の手紙」と書いていたと思います。
サンキューレターの書き方については、産能大学出版部が発刊している三島俊介氏の「セールスレターで住宅が売れる本」を参考にしていただくと良いでしょう。
この本は過去にコラムでも取り上げていますが、レターの書き方を学ぶ上で、おそらくこれ以上の書籍はありません。
レターを出すタイミングは、住宅展示場や現場見学会に来場した当日中に出すのがベスト。
遅くとも翌日中には、発送するようにしましょう。
筆者はやりませんでしたが、知人の営業マンは、自分の顔写真をプリントした葉書を常に数枚持ち歩いていた方もいました。
もちろんその方が、自分という存在がお客様の記憶に残りやすくなるでしょう。
そしてレターには「住宅に関することでしたらなんでも相談して欲しい」と熱烈に(そして手短に)表現します。
たったこれだけで、その後の折衝の展開が変わるのですから、やらない手はありません。
初期折衝用のニュースレターは営業マンのアポ取得を確実にしてくれる
次にニュースレターです。
ニュースレターというのは月例で発行しているものを指すとお考えの方も多いでしょう。
もちろんマンスリーで発行するニュースレターは、最も定番で馴染みがあります。
しかしニュースレターはマンスリーであることに拘らず、折衝や商談の場面に応じて、自由に発行しても構わないのです。
特に初期折衝では、顧客を「今すぐ客」と中長期客に区分け、それぞれに合わせて折衝を開始します。
また、展示場でアポが取れなかったお客様に対しては、あらためて打ち合わせの場に浮上させるための活動も行います。
もちろん展示場でアポが不成立だった全てのリストに、アポ取りを仕掛けるわけではありません。
アポ不成立の理由が、展示場(または現場見学会)の対応時に、中長期客と判断できた場合などに限ります。
しかし「今すぐ客」かどうか微妙なリストこそ、脈があるお客様かもしれません。
そういった顧客を上手く引っ張り上げるのが、初期折衝特製のニュースレターです。
もちろん訪問や面談を繰り返すだけで、アポを引き出せる場合もあるでしょう。
しかしレターの威力を知っている営業マンは、初期折衝時に特製のニュースレターを使うことで、アポ取りを確実にしているのです。
初期折衝用のニュースレターは想定した悩みの解決にある
初期折衝用のニュースレターはマンスリーで発行しているニュースレターに比べて、ボリュームは半分程度。
A4サイズ(裏表)でも十分です。
ただニュースレターに規制はありませんので、定番のフルサイズになっても構いません。
また、書く内容はある程度、パターン化されます。
何故なら初期折衝用のニュースレターの第一目的は、展示場で離脱したお客様を打ち合わせの場面へとランクアップすることにあるからです。
具体的には、お客様の悩みを把握し(または想定し)、『私たちにはその悩みを解決する手立てがある』と伝えるのが、初期折衝用のニュースレターです。
例えばお金のこと全般で悩んでいる方には、資金計画の大切さを知ってもらうレターをお届けしなければなりません。
またお金のことより間取りのことで悩んでいる方には、最近主流のプランや傾向について記事にします。
もし、悩みが掴めていない方に対してニュースレターを送る場合は、「住宅の計画を進める上で重要なポイント 5 選」などを用意します。
こういったニュースレターを、最初に出会ってから 3 日以内に出します(テーマによっては続編も出し続けます)。
これに先週お伝えしたアポ取得のためのアプローチ法を併用することで、アポの取得確率はかなり高まります。
また、「今すぐ客」と中長期客との区分けをスムーズにしてくれます。
レターの内容はある程度パターン化しますので、前もって下書きを用意しておけるのも、初期折衝用ニュースレターの利点です。
少し忙しくなりますが、決してムダにはなりませんので、お試しください。