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専門コラム 第148話 得意な仕事で努力する先にあるもの

 

ある分野で成功した方が——お名前と彼が関わっているジャンルは、あえて伏せさせて下さい——言われていたことですが、彼曰く「才能と努力とが結びついたところにお金というものが生まれる」のだと。

  

これはしごく単純明快。

そして多くの方が納得される答えだと思います。

 

もちろん異論のある方もいるでしょう。

 

ただ、ある程度お金の心配がない方の多くは、自分のことを振り返った時、自ずと腑に落ちる答えではありませんか?

 

本日のコラムはお金、あるいは報酬と仕事について、少し考えてみましょう。

  

  

得意な仕事で努力する先にあるもの

得意なことに出会うとは?

  

冒頭でもお伝えしましたが、彼の論理は非常に明快です。

もう一度繰り返すと、お金の心配を無くす為にまず取り組むことは、得意なことを見つけることが必要と言います。

何故、得意な仕事を選ぶのか?

それはどんな仕事でも一生続けられて、且つユーザーに支持されるには、最低限のスキルアップが求められます。

得意なことが仕事であれば、スキルアップに伴う努力という負荷が、不得意なものに比べて相対的に軽減されます。要は少ない努力で、また人によっては努力を努力と感じずに、仕事の技術を高められます。

そして此処が大事なのですが、得意なことが見つかったら「仕事で、お金のことを考えなくなるまで、努力する」こと。

人によっては「また来たか……」と思う方も居るでしょう。

しかし正攻法で攻めるなら、やはりこの方法しかありません。

とにかくやることは次の 2 つです。

• 得意なことを見つけること

• お金のことを考えなくなるまで努力(スキルアップ)すること

それ故に「才能と努力とが結びついたところにお金というものが生まれる」のです。

記事は最初から同じことを繰り返しています。

報酬やお金についての考えは、そのぐらいシンプルなこととも言えます。

  

  

得意なことを「見つける」こと、または「出会う」ことの重要性

 

それでは、「得意なことを見つけること」と「お金のことを考えなくなるまで努力(スキルアップ)すること」のうち、どちらが難しいことだと思いますか?

 

これも答えは単純明快で、前者の「得意なことを見つけること」が少し厄介になります。

 

前者の課題をクリアすると、後者の「努力(スキルアップ)する」ことは、案外簡単だからです。

 

努力に比べて、得意なことを見つけるというのは、実際にトライしてみなければ、得意かどうかも分かりませんし、その判断には一定の時間が掛かります。

 

またこの方の友人のように、親がお金持ちというなら、1 歳前後から子どもにいろんな習い事をやらせて、その子の集中力の度合いで、習い事をより得意な分野に収斂させてもいけるでしょう。

 

しかし多くの家庭ではそのような余裕もなく、得意なことを見つけられないまま、人生の後半戦に達する方も少なくありません。

 

ただそのような場合でも、目の前の仕事を一定の努力を重ねれば、次の仕事に出会うチャンスが必ず訪れるもの——何が得意か分からないうちは、まず目の前の仕事を懸命にこなしていくこと——です。

そうやって人生の後半戦で、得意なことを見つけられただけでも、十分幸せな人生です。

 

しかしいずれの場合でも、得意なことを「見つける」こと、または「出会う」ことは、私たちの限られた人生の中で、重要な意味を持ちます。

このことは、ぜひ覚えておきたいところです。

  

   

努力の先に待つ「立場の逆転」現象

  

そして得意なことを見つけた後、お金のことを考えなくなるまで、つまり人が真似できないぐらいの努力を重ねると——ここも大事です。

普通の努力ではなく「人並み外れた努力」です——何が起きるというのでしょう?

 

この場合のひとつの例が、前回のコラム(専門コラム 第147話 あなたにとって真の顧客とは?)[1]で紹介した「お客様を選ぶリフォーム会社」が、その典型と言えます。

また同じように、彼の話の中で登場するガーデナーなども、そのひとりに数えられます。

 

ある時、庭師を募った際、あるガーデナーは他の庭師とは違い、価格的なことで一切売り込んでこなかったと言います。

それよりもプレーンなデザインはやらないけれど、ウチにしかやれないデザインを提案してきたようです。

 

彼の心はこのガーデナーに強く惹きつけられます。

 

そして、その後そのガーデナーは、彼の専属の庭師として、以降の仕事を全て任せられたようです。

 

二人に共通しているのは、価格競争に巻き込まれず、仕事の質に重きを置いているところ言えばいいでしょうか。

 

そして、そこから見て取れることは、得意なことで誰も到達できないレベルまで努力を重ねると、顧客に選ばれる立場から、顧客を選ぶ立場に逆転するということです。

 

このレベルになれば、自ずとお金を心配することはもうなくなると言っています。

 

逆に言うと、選んだ仕事が得意なことでなければ、そこまで努力、またスキルアップすることはかなり難しいことかも知れません。

でもとてもシンプルで良い話ですよね。

 

新しい時代には、今まで以上にこういう方が増えていくと思うのですが、皆さんはどうお考えでしょうか?

 


 

[1] 専門コラム 第147話 あなたにとって真の顧客とは?

   

  

 

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

 

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。

また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。