専門コラム 第153話 ニュースレターを取り入れると営業活動に表れる変化と兆しとは?
そこで今回と次回、2 回に分けて、ニュースレターを取り入れた場合の変化と兆しについて解説します。
また今回は初回というともあり、ニュースレターのデメリットについても一点だけ触れさせてもらいます。
このコラムでは以前も書いていますが、ニュースレターのデメリットとしては、恐らくこれぐらいしか思い付きません。
ただ現在でも、このような会社はあるでしょう。
思い当たる会社に所属している方は、ニュースレターの使用を諦めてください。
何故なら、お客様も営業もお互いに不幸だからです。
ただし標準的な住宅会社で働いている方が、ニュースレターの使用を諦めることはまずありません。
ではどのような変化が訪れるか、しっかり確認しておきましょう。
ニュースレターを取り入れると営業活動に表れる変化と兆しとは?
重要な見込み客が自然と表れる
ニュースレターを使うようになると、大抵の方が気付くのは、見込み客がごく自然に表れることです。
ニュースレターの使い手として現役の頃参考にしていた方に、長野県諏訪市の会社、ドクターツール(有)の代表で、小野博史氏というコンサルタントがいます。
そして小野氏も自身のランディングページ[1]で言っていますが、情報紙(彼にとってのニュースレター)を使うと、定期的に見込み客が手を上げてくれます。
これは何も大袈裟な物言いではありません。
ニュースレターが機能し始めると、本当に同様の現象が起き始めるのです。
もちろんニュースレターには個人差があります。
従って全ての人に同様の効果が表れない場合もあります。
しかしニュースレターが機能し出す際の差は、大した違いではありません。
そのため出すと決めたら、しばらく試行錯誤を続けていただきたいというのがこちらの本音です。
試行錯誤といっても、何をニュースレターに書けば反応が取れるか、半年も続ければ分かってきます。
しかもニュースレターの発行は月に一度です。
何を書けば良いか、考える時間は十分あります。
なおここでの見込み客は、競合会社が無いか、あっても検討材料に 1、2 社が混じってはいるものの、ほぼ特命と決めている重点見込み客の方が大半を占めます。
こんな状態が、ニュースレターを出すだけで暫く続きます。
だから簡単に諦めては勿体ないと、このコラムでは繰り返し言っているのです。
[1] [ニュースレター 成功事例](http://www.drtool-1.com/honpen/)
なお、こちらのページは20 年近く前から、一語一句ずっと変わっていません。
見学会やオープンハウス等のイベントに来場者が増える
ニュースレターに取り組んだ際のもうひとつの特徴は、現場見学会などイベントの来場者が格段に増えることです。
通常、見学会というと、建物が個性的な会社に集中するものです。
ただ、普段出しているニュースレターが機能し始めると、建てている家はごく平凡でも、そのような見学会やオープンハウス等のイベントも妙に当たり始めます。
これはニュースレターが響いているお客様にしてみたら、見学会などイベントに出向けば、毎月手紙を届けてくれる営業と「時間を取って面談ができる」、または「住宅の相談を聞いてもらえる」と思うからではないでしょうか。
言葉を変えれば、それだけニュースレターはパワフルだということです。
ただ本格的にイベントの集客が増えだすと、営業個人では対応できなくなります。
そこでやってもらいたいのが、設計や工事といった他部門のスタッフを動員して、機会ロスをカバーすることです。
これはイベントの集客力が強い会社なら、日頃からやっていることです。
実際にレターが当たり出すと、完成現場見学会に手紙を手にした顧客が集中してしまい、パンク状態になるケースが幾度となく起こります。
そうならないためにも、他部門のスタッフにも営業応援をしっかり依頼しておきましょう。
ニュースレターを使えない会社がある!
また現在は少ないと思いますが、せっかく営業がニュースレターで集客しても、住宅会社としての風情が、確立できていない会社もあります。
ここで言う「住宅会社としての風情」とは、
• 会社がアフターの基準を持っていないこと、
• 住宅の保証制度をしっかり理解していないこと
などが挙げられます。
そのような会社では、ニュースレターを出すことを諦めるか、またタイミングを見計らい転職を考えてみるしかないでしょう。
これが冒頭で書いた、ニュースレターの唯一と思われるデメリットです。
つまり、ニュースレターは使う会社を選ぶのです。
失礼かもしれませんが、こういう会社で家を建てると、いちばん苦しむのはお客様です。
そして自分の足で集めたお客様を最終的に苦しめたくなければ、そのようの会社で営業活動してはいけません。
また営業自身も会社を決める段階で、時流に対してあまりに遅れていないか、正しく見極める必要があります。
そして、このような会社には、初めから関わらないことが最善です。
また次回に続きます。
記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇
弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。
営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。
また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。