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専門コラム 第345話 ニュースレターで「気をつける事・注意すること」3 選

 

ここ数カ月間、ニュースレター中心に記事を展開してきました。

しかしコラムの雰囲気を変える意味でも、そろそろひと段落つけたほうが、良き頃合いと判断しました。

そこでニュースレターにひと段落つける意味で、レターライティングで「気をつける事・注意すること」を、いつものように 3 つの見出しに分け、最後に締め括ります。

もちろん幾つか宿題はありますし、ニュースレター関連の記事がこれで終わるわけではありません。

また次に記事も、ニュースレターについて書く可能性があることだけはお伝えしておきます。

  

ニュースレターで「気をつける事・注意すること」3 選

その1;ニュースレターはプロの目線で自由に論理を展開しよう

ニュースレターは販促ツールですが、自分を伝えるツール――「私信」――でもあります。

自分を伝えるのに、どのよう書くべきかを意識しましょう。

そして、先月上げたコラム記事のはじめのチャプター1にも書きましたが、

「どんなに売り込みムードを抑えて書いても、百戦錬磨を経験した営業が語るエピソードが、面白くない訳が」ないのです。

これとは逆のも言えていて、たとえば住宅関連のウェブ記事の多くは、ほとんど寄せ集めのライターさんによって書かれています。

無論、彼らの多くというか、そのほとんどは、皆さんのように住宅を売った経験がない素人さんです。言い方は悪くなりますが、要はウェブから似た内容を拝借して記事を書いています。

そしてその内容は皆さんが知るように、住宅業界の実情と全く合っていません――ここ 2、3 年ではその甚だしい「開き」に気づいたのか、今度は家を建てた方の「体験」を集めるような動きも見られるようです――。

ただ彼らの目的は、家を建てようとする人に向けて、有益な情報を発信することではありません。アフィリエイトです。その意味では、彼らのやっていることは理屈にかなっています。

ただ、私たちがやろうとしていることとは、方向性が全く異なります。

そのため、常識的な範囲であれば、特にワンテーマに絞ったニュースレターなら、主観的に書くことも、一人称で書くことも可能です。また親しみが感じられる、話し言葉で語りかけることもレターライティングには欠かせない要素です。

これとは逆に、身近なテーマなのに、変に主観を排し、客観性を重視(?)して書くのは、多くの場合がアフィリエイト目的の文章の特徴です。

ニュースレターには、そのような堅苦しい決まりは一切ありません。

あなたは住宅販売のプロです。

住宅販売のプロとして、自由闊達に論理を展開してください。


1 『ニュースレターを出すと何故「自動的」に見込み客が手を上げるか?』の「手紙を書くことを「営業していない」と考えるのは大きな誤解」(2025.2.7投稿済)

 

その2;ニュースレターは「非言語コミュニケーション」重視でコミュ力を上げる

またニュースレターでは、所々に写真を用いた編集方法が採用されます。

これには理由があります。

実は 93 %の人が、目からの情報に基づいて多くのことを判断すると言います。

そこでニュースレターでも、写真やイラストなど、視覚に訴求したスペースを多く取り入れて、紙面を編集・構成してください。

なおコミュニケーションの種類は、大きくは

  1. 「言語コミュニケーション」と、
  2. 視覚情報や聴覚情報など、言語に頼らない「非言語コミュニケーション」

の 2 パターンに分かれます。

もちろん、コミュニケーションを円滑にするのに、「言語コミュニケーション」も大切です。

しかしもっと深いところでコミュニケーションを支えているのが、「非言語コミュニケーション」ということです。

これを初めて 1971 年に明らかにしたのが、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学者、アルバート・メラビアンです。

この理論はメラビアンが導き出したことから、「メラビアンの法則」、また「7-38-55 のルール」や「3 V の法則」とも言われます。営業やマーケティングの世界でも、この理論は時々耳にします。

ちなみに「7-38-55 のルール」「3 V の法則」というのは、下記のとおり、コミュニケーションが人に与える影響度を示したものです。また先の 93 %という数値は、「視覚情報(Visual)」と「聴覚情報(Vocal)」の比率を足したものです。

              • 表情やジェスチャーによる「視覚情報(Visual)」が 55 %

              • 声の大きさ・トーン、スピードなどの「聴覚情報(Vocal)」は 38 %、

              • 会話の内容の「言語情報(Verbal)」は 7 %

また上記から「言語コミュニケーション」の 7 %が、視覚情報・聴覚情報に対し、いかに低い数値かが分かります。

それと「非言語コミュニケーション」には、使われるフォントの種類やサイズ、行間も深く関わってきます。ここが無配慮すぎるウェブページは、それだけの理由で読みたくなくなるものですが、紙面も同じです。 ニュースレターも、美しくセンスの良い、そして目に優しいフォントのほうが、多くの方に読んでもらえることをお忘れなく。

 

その3;再度、ニュースレターで売ってはいけない理由とは?

これは、別のコラムでも散々言っていることですが、ニュースレターで売ってはいけないと言うことをあらためて強調しておきます。

実はこのことに関して、若干の経緯があります。

まだニュースレターというものが、まだ自分の中で現実化していない頃、ウェブ界隈ではメルマガが大流行りでした。

そして当時はインフォプレナーと言われる人たちが、その成功談をビジネス書として出版していました。

その中でオフラインビジネスでも唯一参考になったのが、岩元貴久さんが書いた『情報商人のすゝめ』(総合法令出版 2004/4/2)という書籍です。

この本は昨年、断捨離をすべきか、かなり迷ったのですが、結局数冊あった氏の本から、このデビュー作だけを残しました。

そしてこの本で、今も心に残っているのが

絶対にメルマガで販売してはいけません。

メルマガで儲けようとしてはいけません。

『情報商人のすゝめ』より抜粋

とういう言葉です。

実は 20 年も前も現在も、多くのメルマガが一行も読まれずゴミ箱行きなるのは、最初から売る前提で編集されているからです。これとは逆に、何年もとってあって大切にアーカイブしているメルマガは、全く売る気配が無いメルマガです。

むかしのように編集後記までつけているメルマガは、流石に見かけなくなりました。

ただ、残すメルマガと読まなくなるメルマガの違いは、詰まるところ、最初から売ろうとしている・していないかの違いだけです。

ニュースレターも同じです。ずっと読者として楽しんでいただくには、

絶対にニュースレターで販売してはいけません。

ニュースレターで儲けようとしてはいけません。

何か商品を販売するとき、またイベントにお誘いするときは、メルマガであればランディングページ、ニュースレターであれば別紙のセールスレターで展開します。

このことは数記事ほど遡れば、詳しく説明しています。

ニュースレターで売ってはいけない理由を簡単に説明すると、メルマガやニュースレターで何かを販売したり広告を貼ったりするということは、読者のためではなく自分のためだからです。

そういうメルマガやニュースレターは、最終的に嫌われます。

失礼ながら、メルマガの広告収入をあてにするようなケチなことはしないことです。(それより)読者から強力な支持を受ける存在になることを目指しましょう。

『情報商人のすゝめ』より抜粋

この言葉を繰り返し唱えると、私たちが何を目指すべき方向性が自ずと分かるでしょう。

 

  

  

   

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

 

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。

また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。