専門コラム 第88話 コロナ禍でも飛び込み訪問は出来る!ある源泉営業の現場から見えたもの
今回のコラムは、ある不動産営業系のメルマガに心動かされて書いています。
実を言うと、筆者は今回のコロナ禍により、顧客開拓法としての「飛び込み訪問」は、今後ほとんど採用されないものだと勝手に考えていました。
しかし、このメルマガの会員さんは、現在も変わらず飛び込み訪問を続けています。
日本は、コロナの第一波に襲われた際、緊急事態宣言を発動しました。しかし、それは海外のいくつかの国で行われたロックダウンとは違い、「自粛を促すもの」に留まりました。
また、緊急事態宣言が発動中でも、飛び込み訪問はとくに禁止されたわけではありません。
さらに、緊急事態宣言解除後の 6 月以降、国は民間の経済活動の再開を強く望んでいるように思います。
営業における(常識的な範囲で行う)飛び込み訪問は、好き嫌いはあるにしても、現在も営業マンにとって「なくてはならないもの」です。
このメルマガのリンクをクリックすると専用のYouTubeチャンネルに繋がり、会員さんの質疑応答などが時折り無料会員にも公開されています。
今回は質疑応答の中で出てきた 3 つのテーマから大事なことを、新人営業の皆さんと共有したいと思います。
コロナ禍でも飛び込み訪問は出来る!ある源泉営業の現場から見えたもの
①飛び込み訪問では「言い切ること」が大切
この不動産系メルマガでは、飛び込み訪問の際、まず「言い切る」ことの大切さについて触れています。
なぜ「言い切る」ことが大切なのでしょう。
それは言い切ることによって、大抵の人はその質問に答えてくれるからです。
もし、「下さらないでしょうか?」とか「お考えではないでしょうか?」などと湾曲した言い方をすると、質問に答えてくれる率は一気に下がります。
飛び込みで成果を出したい方、重要見込み客を開拓したい方は、今すぐ伝える文句を「言い切り型」に変えてみることです。
ちなみに「言い切り型」とは次のような文句で、もちろん一般の営業現場でも使えます。
「買いましょう」
「売りましょう」
「やりましょう」
なお、営業の場で次のような廻りくどい表現は避けるべきです。
「買ってくださいますでしょうか」
「売ってくださいますでしょうか」
「やってくださいますでしょうか」
筆者もコラムでは、廻りくどい表現をたまに使ったりします。
しかし営業、それも飛び込み訪問の現場で、下手にへりくだった表現は、かえって足を引っ張ります。
飛び込み訪問では、「早く本命に会うため」に、沢山の断られるお客様にアプローチします。
そのため多くのトップセールスは「興味がなければ、いち早く断って欲しい」とさえ思っています。
私たちは皆、はじめは顧客との摩擦を恐れます。
ところが「言い切る」と、飛び込みの成果は自然に上がってきます。
飛び込み訪問や営業が苦手な方はぜひ試してみてください。
②たとえ断られてもサンキューレターを忘れず出してみよう
サンキューレターは展示場などイベントで出会ったお客様に、投函するハガキというイメージがあります。
しかし、サンキューレターは、飛び込み訪問で出会った重点見込み客や再訪リストに数えられる方にも、忘れずに投函すべきです。
さらにこのメルマガでは、重点折衝に発展し、その後のクロージングで断られた相手にも、サンキューレターを必ず出して欲しいと言っています。
このサンキューレターのことを「断ってくれてありがとうハガキ」と、このメルマガでは言っているようです。
文面は、例えば次のようにまとめます。
「今回、お力になれませんでしたが、お会いできたことはとても嬉しかったです。」
実は、筆者自身も「断ってくれてありがとうハガキ」が功を奏して、もう一度お客様から連絡が来た経験があります。
また、メルマガ会員さんの中には、別の不動産会社の対応が酷く、「断ってくれてありがとうハガキ」を出した自分の会社にお客様が舞い戻ってきたという話が掲載されていました。
サンキューレターは、このような場面でも使えるので、やはり習慣にしておくことが大切です。
③とにかく結果が出るまで諦めない
不動産の源泉営業は、反響営業に比べると確かに大変そうです。
しかも飛び込み訪問が主体となれば、一定の実績が出るまで、時間がかかる場合もあるでしょう。
しかし不動産営業でやって行くなら、売買や物上げにも通じる源泉営業は避けては通れません。
ただどんなセールスの達人でも、しばらくは不振の時期があります。このため成功曲線を描く前に、何人かは脱落していきます。
しかし営業は正しいやり方を知っていれば、どんな人にも結果が出る真っ当な仕事です。
簡単に諦めるにはもったいない話です。
本当は売れるのに、結果が出ずに諦めてしまうのは残念に思います。
私たちには同じセールスの世界で頑張っている、広い意味での「仲間」がいます。
ぜひ皆様も、諦めず頑張って欲しいものです。