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専門コラム 第332話 あなたにとって真の顧客とは?

 

最近の日課は、年末までに溜め込んだメールマガジンを丹念に読むことです。

そして今日上げるテーマも、そんな中から得た「氣付き」からとなります。

普段コラムを書く際、「お客様」や「顧客」に関して、特別な使い分けをしているわけではありません。 でもここで皆さんに問いたいことは、「あなたにとって真の顧客とは?」ということです。

  

あなたにとって真の顧客とは?

住宅営業にとっての顧客とは?

一般に顧客という言い方は、広い意味での「客」「お客様」とほぼ同義となります。

ただ営業やマーケティングの世界で顧客とは、リピーター、固定客、上得意のことで、いわゆる見込み客や新規客とは一線を画します。

新築住宅の顧客となると、その捉え方はもっと特殊で、あなたのビジネスのファン客、応援してくれる客——もしくはその候補であったり、紹介をくださるお客様だったり——といった意味合いになるでしょう。

そういう観点で言うと、住宅営業の顧客とは、ただのお客様ではなく、何となればあなたの仕事を手助けてしてくれる重要なお客様という意味合いも含んでいます。

そこから「あなたにとって真の顧客とは?」、

さらに

「あなたにとってプラスに作用する顧客とは?」

という問いが生まれませんか。

 

あるリフォーム会社のエピソード

そんなことを考えていた折、とあるリフォーム業を営んでいる社長さんが、大きな決断をしたエピソードが溜め込んだメルマガで紹介されていました。

どんな決断かというと、この社長はチラシやウェブサイトの問い合わせからの新規の見込み客に対し、以下のようなメッセージを送ったと言います。

 

自分達が目指すお客様像とは「このような方」です。

残念ながら価格だけを求めていらっしゃるのであれば、私達はあなたのお役に立てるところではありません。

ただ「このようなこと」を求めているのであれば、私達にはあなたが満足する、十分な力があります。

 

そしてその会社は、設けた基準に一箇所でも達しない項目があると、工事の問い合わせや見積もり依頼を、その場でお断りしたようです。

その結果、自分達のやり方を認めてくれる方だけを相手にすることができ、働いている人の表情が明るくなり、業績もこのコロナ禍でもさほどブレず、安定的に推移していると言います。

 

私たちが選択する最上級のゴールとは

皆さんの中にはすでにニュースレターなどを使い、顧客を自力で創出する仕組みを得ている方もいるでしょう。

ただ最上級のゴールはそこではありません。

あなたにとって真の顧客を考え、その獲得のための行動を取ること。

決断の仕方は、その会社によってまちまちでしょうが、最上級を目指すなら、そこにゴールを据えるべきなのかも知れません。

先のリフォーム業を営んでいる社長さんは、新規客を創出できても、価格しか見ない見込み客を、あなたのビジネスのファン客、応援客とは認めないとする大鉈を振るいました。

つまり真の顧客を考え、その獲得のための行動を取ることを選んだわけです。

ただそれをすることは容易なことではありません。 少なくとも建築業そのものに、相当な技術的な自信がければ、伊達や酔狂などではなかなか踏み切れない決断です。

 

一度キリのお客様は「資産ではなくコスト」でしかない?

もう一度「あなたにとって真の顧客とは?」という、最初の問いに戻りましょう。

あらゆるビジネスに共通することは、ただ一度の購入で集客コストを回収することは、ほぼ不可能です。なぜなら新規集客には、手間や時間を含め、膨大なコストが掛かっているからです。

そのメルマガでも強調されていましたが、「一回キリのお客様は資産ではなくコストになる」ということです。

だからこそ住宅ビジネスでも、あなたのビジネスのファン客、応援を惜しまない客、紹介をくれるお客様がどうしたって必要なのです。

そういう意味で「あなたにとって真の顧客とは?」という問いを、営業マンであるあなた自身にも考えて欲しいと思います。

今回のコラムは、内容的に営業マン向けではなかったかも知れません。

ただあなたの将来のためにも、こういう問いかけも必要と感じました。

  

  

   

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

 

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。

また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。