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専門コラム 第338話 【続編】ニュースレターを取り入れると営業活動に表れる変化と兆し

 

ニュースレターを導入すると、どのような変化がもたらされるか。

ここではその続編を書いていきます。

ニュースレターの手応えを最初に感じた驚きは、見込み客が“ごく自然に”表れることでした。

前回、割と淡白な調子で書きましたが、このレターの妙味が少しでも伝わればと思います。

そして続編では営業個人に及ぶのももちろんのこと、意外に職場の周囲の人にも、ニュースレターは何らかの影響を与えます。

つまりニュースレターは、職場環境にも深い関わりを見せはじめます。 それでは、見てきましょう。

  

【続編】ニュースレターを取り入れると営業活動に表れる変化と兆し

ニュースレターを使うと営業の仕事効率が飛躍的に向上する

ニュースレターを取り入れると営業に費やす時間が短くなります。

つまり仕事の効率が上がるということです。

これはレターの定期発信により、重点見込み客の創出がほぼ自動的に促されるからです——なぜ「ほぼ自動的」なのか。この理由は後日詳しく記事化しますが、現時点では「長期間つながりを維持して記憶に残り続けているから[1]」とご理解ください——。

例を見ていきます。

ある営業は転職したばかりで、当初僅か 30 名しかリスト客がいませんでした。

ただ文章を書くのが苦でなかったこともあって、自分のニュースレターから、二ヶ月に一客の割合で、見込み客——または重点見込み客と言える案件——がこのリストから表れます。

さらにその後も新規を獲得し、彼のリストの名簿数は増えていきます。

それと同時に、見込み客の創出の割合が、一ヶ月から一ヶ月半に一客の割合で増えていきました。

実はこれ、ある営業がニュースレターを発行した当初の様子を伝えたものです。

ニュースレターが当たれば、この程度の数なら驚くのに値しないでしょう。

また、彼はこの間、あえてリスト客を訪問しないで、どのぐらいの反応が取れるかを試したようです。理由はもちろん、彼が発行するニュースレターの実力を試すためです。

その結果、全く訪問しなくても、契約を前提とした見込み客が数名表れています。

ここから立てられる仮説は、ニュースレターは営業時間の短縮に貢献しそうだということです。

そして空いた時間は、営業マンとして、次の一手を考えることもできます。

また、これまで蔑ろにしてきた顧客のアフターや苦情対応に時間を配分できます。

ただこれを行うには、会社の資産である営業に相応しい時間の使い方を考慮する必要があります。そこで、あらためて上司——また会社によっては社長——による、ニュースレターへの理解が要るでしょう。 ただどちらにしてもレターを上手く使うと、全く訪問をしないで、アポ面談と同等の仕事をこなせます。これにより、自ずと営業の仕事効率は飛躍的に向上します。


[1] [ニュースレター 成功事例](http://www.drtool-1.com/honpen/)を参照。

 

ニュースレターを使うと確実な数字が見込めるようなる

またニュースレターを使うと、ある程度受注額が読めるようになります。

これは「売り上げ見込みが立つ」とも言い換えられます。

理由は簡単です。こちらもレターの定期発信により、重点見込み客の創出がほぼ自動的に促されるからです。

ポイントはニュースレターの精度が安定すること。

すると「ほぼ自動的」に、見込み客が表れます。

この逆も言えています。

つまりニュースレターの精度が安定しないうちは、受注額も正確には見込めません。

ただどんなレターも継続的に送ると中長期客が活性化し始め、その分は受注に跳ね返ってきます。そのため、途中でニュースレターの発行を投げ出さないことです。

具体的には、リストの数が大体このぐらいなら、ニュースレターから見込めるお客様で何棟成約できるか予想してみます。

例えば前項の例のように、一ヶ月半から二ヶ月に一客の割合で良質な見込み客が表れたとしましょう。すると年間で 4 棟〜 6 棟ぐらいは、ニュースレターから読めるでしょう。

そして展示場の新規客から新たに3棟プラスできれば、年トータルで 7 棟から 9 棟は、決して無理な数字ではありません。

しかもレターから上がる見込み客は、優良客や重点客が多くなります。

何故なら展示場由来の案件は、どうしても競合環境がつきまうからです

もしあなたが展示場の新規だけから受注していたら、きっとグロスの数字はもっと予測が難しいはずです。

ところがニュースレターを使うと、受注額の予想が立てやすくなり、それと同時に営業のハートも安定します。これがニュースレターを使う最大のメリットです。

 

ニュースレターだけで新規集客も可能

3 つ目はニュースレターだけで新規集客も可能ということ。

ニュースレターという媒体は、顧客と強い繋がり、また深い関係性を築く上で、おそらく最良のツールです。そのため、ニュースレターは見込み客のフォローアップツールとして、主に使われてきました。

つまりニュースレターを出すのは、大きく言うと

  1. 過去に受注した既存客リスト
  2. これから受注できそうな見込み客リスト

の 2 つです。

しかしニュースレターというツールは新規開拓にも使えます。

先程も参考資料として上げた、ドクターツールのサイトにも述べられているとおり、たとえ転職したばかりで、リストを持っていない営業マンでも、ニュースレターさえ書ければ、飛び込み訪問の際、2 回目に訪問するときのきっかけづくりに使えます。

またコストが掛かりますが、郵便局のタウンメールを使えば、大規模ポスティングも試せます。

さらに見学会を予定している建築現場があれば、工事期間の三ヶ月の間、付近の建替需要や土地込み需要を見込んだポスティングがニュースレターを使って実施します。こうすることで、オープンハウスの際、そこそこのリストを獲得できるでしょう。

また余談ですが、ポスティングや飛び込みにニュースレターを使うと、反応を下さったお客様から会社に連絡が入ります。そしてスタッフはこのときはじめてニュースレターの実物を知ります。

心を込めて作成したレターに、社内スタッフが心を打たれることが実際にあります。

そのためニュースレターは、社内の士気や結束も強めてくれます。

恥ずかしさが勝って、はじめはできるだけ密かに作りたいのが本音でしょう。

しかし反応が取れるようになったら、ニュースレターという存在を、社内で共有しておくことを忘れずに。

 

  

  

   

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

 

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。

また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。