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専門コラム 第226話 営業の時代は本当に終わったのか?

    

前回のコラム、ダイレクトレスポンスマーケティングの解説はいかがだったでしょう。

文字数も幾分多くなって、腹持ちを超える分量のコラムになったことを反省しております。
ただ無理矢理と言わないまでも、なぜダイレクトレスポンスマーケティングの解説をひと記事に収めたのでしょう。

理由は次回の投稿で、「ザ・レスポンスtheresponse」の『営業の時代は終わった…』という動画[1]のアンサー記事を、筆者なりに書きたかったということがあります。

「営業の時代は終わった…」

これと似た言葉は、2 年前のコロナ初年度から、ネットのいろんな箇所で見かけるもの。

もちろん筆者はこうした意見に反対です。

でもこれに[old style]という前置詞がつくと、そうなって当然だと思います。 まただから前回のコラムで、ダイレクトレスポンスマーケティングの解説を強引に試みたのです。

 


 

[1] [営業の時代は終わった…/小川忠洋](https://www.youtube.com/watch?v=dvBSz8rCiF8)

  

営業の時代は本当に終わったのか?

1 対面で営業しなくても私たちは一向に困ららない!

 

「ザ・レスポンスtheresponse」の『営業の時代は終わった…』という動画。
タイトルだけを見ると「営業は古い」、「営業なんて時代遅れだ!」という意味が語られている動画だろうと早合点しそうです。

しかし内容を追うと、この動画の言いたいことは、コロナをきっかけに「古いスタイルの営業の時代は、もう終わりを告げている」ことを伝えたいのだとすぐ分かります。

何なら当の小川氏は、動画の最後で「(チカラのある)営業の皆さん、転職を募っています」とメッセージを送っています。

どうやら、コロナが追い風になった会社は、以前と変わらず売れるセールスパーソンを求めているようです。しかしコロナで業績が振るわなくなったところは、営業部隊を減らすことに躍起になっていると言う図式。筆者からすると、こういうところこそ、高度経済成長期の営業スタイルを未だ引きずっているように思えてなりません。

考えてみるとコロナは、これまで足枷となっていた古い体制や慣わしに、いい意味で訣別せざるを得ない状況を作ったと言えます。そう考えると、コロナが僕らにもたらしたことは、何も悪いことばかりではないようです。

また話を営業に戻すと、コロナでいちばん変わったこと。それは対面で営業しなくても、私たちは意外と一向に困らないという「変化」ではないでしょうか?

我々はそのことに気づいてしまったというか、
他の営業マンもそのやり方・進め方に慣れてきているということが最も大きいと思います。

その意味では、住宅業界はいちばん遅れているかもしれません。それは他の業界に比べると、住宅の需要は壊滅的に減っていないからです。ただ他の業界が少しずつ対面営業から離れていくので、やがてその波は、我々の業界にも否応なく訪れるでしょう。 ただ、その時になって、そのやり方・進め方にフィットしていなければ困るのは自分です。

   

2 ニュースレターを活用すると仕事の効率が劇的に上がる

 

また住宅営業で最も難しいのは、見込み客とも言い切れないお客さまを、具体的な打ち合わせができるお客さまに変えることです。

別の言葉に置き換えると、敷地調査依頼、プラン依頼までお客さまを連れてくること

(それも「競合まみれ」なんかではなく、できれば特命依頼で……)。

なぜならそれ以降は、流れさえ経験できれば、誰がやっても大差がないことだから。
そのため、何を言おうと、集客や初期折衝こそが、営業マンの力量を測る基準と筆者は考えます。

そして前回のコラムには書いていません(端折りました)が、営業で最も難しいことを容易くしてくれるツールがニュースレターです。そしてニュースレターは、ダイレクトレスポンスマーケティングで用いる営業レターでとても大事なものです。

またニュースレターを用いると、その後の営業に行程が驚くほどシンプルなものに洗練されます。これは良いニュースレターほど、顧客からの信用・信頼を獲得するからです。

そして経験から言うと、ニュースレターなどの営業レターを営業に活用すると、仕事の効率が劇的に上がります。たとえばプランを書かない営業なら、時間は半分から 3 分の 1 程度にまで減少するかもしれません。

なぜそんなことが言えるのかというと、筆者は現役の頃、DRM 由来の営業レターを活用すれば、顧客のアフターに割く時間をもっと増やせるのではと真剣に考えていたからです。 住宅営業では特別な事情がない限り、レスポンス広告を作らないでも、差し当たっての集客にはそれほど困りません。
そう考えると、無駄に事務所に残らないでも、もっと効率的な時間の使い方ができるでしょう。

   

3 仕事の質が少しずつ変化している

 

確かにダイレクトレスポンスマーケティングを自社に導入する場合、商品の仕様やクオリティを高める必要はあります。しかしそのことは、会社を運営する限り、まず手を掛けなければいけないことです。

最近窓や賃貸住宅の TVCM を見て思うのが、登場する芸能人が、ようやく家の断熱性能にまで言及するようになったことです。その意味で、商品の仕様やクオリティを高めることは、ようやく日本でも本格的になったのではと感じます。

そして営業にも、もっと文章や広告(レスポンス広告)に親しませるべきです。

前回のコラムでも紹介した『広告は営業マン〜広告における最大の勘違い〜』という動画でも、小川氏は「営業はレスポンス広告を作る能力が高い」と言っています。ダイレクトレスポンスマーケティングで、営業はダイレクトメールやニュースレターを書くのが仕事ですから、文章に長けていて当然です。

というか、ダイレクトレスポンスマーケティングに取り組むとしたら、セールスライティングが仕事の中心になりますので、手紙一つ書けない営業なら仕事になりません。

仕事の質が少しずつ変化しています。
皆さんも、どうぞ時代の変化に乗り遅れないよう、少しずつ自分の体勢を変えてみてください。

 

 

  

  

 

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

 

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。

また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。