設計・施工一体の強みに加え、若い営業力強化で新たな顧客開拓へ
創業は大正15年。祖父が始めた建築業を父から受け継いだ村井社長が、自ら立ち上げた設計事務所と合体させて平成23年に設立されました。設計・施工一体ならではのセンスあるデザインと手作りにこだわった家づくりが強み。ただ、オープンハウスの見学会と口コミに頼った営業に限界を感じておられました。
このため、マーケティング戦略に力を入れ、お客様の要望をお聞きし、可能な限りそれに応えようとしてこられましたが、特に若いお客様への訴求力を強めた営業スタイルを模索して、弊社にコンサルティングを依頼してこられました。
【要約版】
家づくりのポリシーと、御社が強みと意識されている点を教えてください。
村井 木を3年寝かせてから手作業で加工して家を建てるという、時間のかかる仕事に骨身を惜しまない祖父や父の仕事ぶりを見て育ちましたから、メーカーが作った既製品より職人が作ったものの方がいいという思いは変わりません。得意とするデザインを自分たちの手で形にしていけるため、よりお客様の求める家づくりが実現できるのが一番の強みと思っています。
営業面でどんな課題があると認識されていたのでしょうか。
村井 僕自身の中で職人気質が抜けきらない部分があります。それだけに、ネットなどでさまざまな知識と情報を得ておられるお客様、特にお客様のほとんどを占める子育て世代には、職人気質の言葉では伝わりにくいと感じてきました。実態としても、オープンハウスの見学会や口コミ頼りの営業になってしまっていました。お客様の要望をどうつかみ、それにどう応えていくか模索し続けてきた中で、若いお客様の生の声を聞ける人間がいないのがウィークポイントと判断し、営業という職種の必要性をここ何年か考えるようになっていました。レクチャーや研修を受けて、ぼんやりとしかとらえていなかった課題、問題点を洗い出すことができ、ここに向かうにはどうすればいいかということに山ほど気づかされました。
お客様の幸せづくり、満足のいく家づくりにどのように貢献したいと?
村井 営業はお客様にとってパートナーです。御用聞きの部分は多いですが、それに迅速に応えるスキルが大事です。何かあった時の心のよりどころのようなパートナーでありたいですし、色気のある人生を紡ぎ出すお手伝いをしたいと考えており、そこまで信頼関係ができれば、たとえば、コストがかかるからこれはいいということにはならないと思います。 オープンハウスでもいろいろな対応のパターンを考えていて、お客様がストレスなくこの人に頼ろうというスタイルを確立できれば営業力も強化できると感じています。設計と施工の技術はしっかりしていると自負していますので、学んだことをしっかりと実践に移して、新たな営業戦略を確立していきたいと思います。
将来どんな会社を目指すのか、教えてください。
村井 手作りの良さを一棟一棟に込めて建ててきたつもりですから、今さらハウスメーカーになるつもりはありません。地域の工務店でありながら設計をやってきた経験を生かして、設計事務所と工務店のいいとこどりができる個性的な会社でありたいと思っています。長く続けることで、これまでにご依頼をいただいたお客様にも安心していただける会社にしていきたいですね。 デザインの面で重視したいのは「間」です。日本の建築には、古くから美しい「間」がありました。しかし、現代の人は効率的な生活を望むあまり、無駄とされるものを排除してきており、その一つが「間」だと思っています。私たちは、小さな建物でもできるだけ豊かな「間」を取り入れたいと考えて設計しています。建築を通して、次世代へ継承するデザインを追求し続けていきたいですね。
【詳細版】
対談の内容そのままです。是非、ご覧ください.
会社概要
社名 | 村井建築株式会社 |
創業 | 大正15年 |
社員数 | 31人 |
代表取締役 | 村井美樹也 |
住所 | 〒922-0331 石川県加賀市動橋町タ 41 |
連絡先 | TEL 0761-75-7378 https://muraie.jp |