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専門コラム 第156話 ニュースレターを出すと何故「自動的」に見込み客が手を上げるか?

  

先回の投稿で、ニュースレターを送るとなぜ「ほぼ自動的」に見込み客が手を上げてくれるか、という問いに対し、「この理由は後日詳しく記事化します」と書いたと思います。

 

またその際、テーマの都合から「この理由」を「長期間つながりを維持して記憶に残り続けているから」とご理解くださいとしました。

 

このコラムでは、このときの2つの約束に答えていきます。

  

  

ニュースレターを出すと何故「自動的」に見込み客が手を上げるか

手紙を書くことを「営業していない」と考えるのは大きな誤解

   

勿体を付けても仕方ありませんから、結論から先に言います。

 

ニュースレターを送るとなぜ「ほぼ自動的」に見込み客が手を上げてくれるのか?

 

それはニュースレターがアポ面談しているのと、ほとんど同じ役目を果たしているからです。

 

私たちは手紙を書くことを、「営業していない」と解釈していないでしょうか?

  

これは他のところでも書きましたが、大きな誤解です。

 

実は手紙で継続的にアプローチすると、セールスでは面談しているのと同じ効果があります。

 

もちろん 100 名のリストがいたら、ニュースレターは 10 名も読んでくれるかは分かりません。

 

ただし逆も然りで、どんなレターも全く読まれないわけではありません。

 

しかもレター書くのは全くの素人ではなく、個人向けの住宅を何棟も引き渡しできた住宅のプロです。

みなさんは現場での経験や金融機関とのやり取りにも精通しています。

 

また注文住宅の営業には基本設計まで担当する人もいます。

 

プランの観点から、良い家の秘訣を語れる者もいるでしょう。

 

どんなに売り込みムードを抑えて書いても、百戦錬磨を経験した営業が語るエピソードが、面白くない訳がありません。

 

その意味でも、営業自身が発奮して、もっとユニークなオリジナルレターを書くべきです。

  

  

ニュースレターは相手の時間を奪わない

  

また先の 100 名のうちの何名かの読者は、手紙を繰り返し読む方もいます。

 

しかも営業が出すレターは、自分の好きな時間に引っ張り出せます。

 

言い方かを換えると、ニュースレターは先方の時間を奪いません。

 

一方、アポを取った面談ではこれができません。

 

たとえアポを設定した場合でも、直接面談では少なからず相手の都合を優先し、成立します。

 

さらに人はせっかく面談しても、相手の話を全く聞いていない可能性もあります。

 

以前お伝えしたように、人の脳にはオートクライン[1]という基本性能が深く関係しています。

 

そのため展示場を離れた営業マンが、建物のメリットをいくら並べても、お客様はほとんど関心を示しません。

こうなると、面談より手紙のほうが、意味のある営業をしていることになります。

 

展示場を離れても営業に好印象を抱くのは、展示場や見学会で目にした建物が「私たちの理想の家」に近く、ほとんど「家そのもの」にぞっこんだったケースです。

 

これとは逆にレターの文章が心に響いた場合は、気になった箇所を繰り返し読み込み、自身の言葉で自分との対話を行います。

そのため建物の印象がさほど残っていなくても、文章の力がその差を埋めてしまう場合があります。

 

俄かに信じられないかも知れませんが、これがニュースレターがアポ面談しているのとほとんど同じ、またそれ以上の役目を果たしている理由です。

 

そして、その結果、ニュースレターを送るだけで「ほぼ自動的」に見込み客が表れるのです。

 


 

[1] 「売らない」営業方法の補足と【オートクライン】との関係(2021年6月1日投稿)を参照 

  

   

レターに自分の思いや考えが乗ったとき初めて「単純接触効果」が生きてくる

  

次に「長期間つながりを維持して記憶に残り続けているから」という表現です。

 

これを「ザイアンス効果」、もしくは日本語で「単純接触効果」[2]といいます。

 

ニュースレターでは有名な心理効果になります。

 

しかしレターに自分の思いや考えが乗っていなければ、見込み客が「ほぼ自動的」に表れることはありません。

つまり「ザイアンス効果」も半減してしまいます。

 

ニュースレターを出しているが、思ったほど反応が表れない原因の大半は「レターに自分の思いや考えが乗っていない」からです。

 

ではどうすれば、レターに自分の思いや考えが乗るのか? 

 

答えは簡単です。

 

見込み客が知りたいあなたの情報を、ニュースレターというメディアを通して伝えてください。

 

別の言い方をすると、もっと自己開示しなさいと言うことに尽きます。

 

見込み客が知りたいあなたの情報とは

                   • あなたが信頼できる人か

                   • 約束を守る誠実な人か

                   • この仕事に取り組んでいる理由

                   • また、あなた考える理想の住まい

                   • 資金計画やファイナンスに対する考え方、プロとしての知恵

などです。

 

たとえアラカルト的ニュースレターでも、自分の思いや考え方が伝わる工夫をとりましょう。

 

そういうニュースレターであれば、自ずと「ザイアンス効果」が生きてきます。

 

あなたがニュースレターに取り組む際、何かの参考になればと思います。

 


 

[2] ニュースレターの書き方・始め方⑤(2020年5月に投稿)を参照

 

  

 

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

 

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。

また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。