専門コラム 第117話 2021年も引き継ぐべきキーワードは何?!
あけまして おめでとうございます。
謹んで新春の祝詞を申し上げます。
本年もさらなるサービス向上に向け、気持ちを新たに取り組んでまいります。
変わらぬご愛顧のほど心よりお願い申し上げます。
令和3年1月1日
経営ビジネス相談センター株式会社 代表取締役社長
2021年は、新しい年というより、新しい時代に切り替わるのではないでしょうか。
本コラムでは、新しい年度、新時代にも引き継ぐキーワードを 3 つ選んでみました。
このコラムを継続して読まれている方には、すでになじみ深いキーワードばかりです。
それぞれのキーワードをあらためて見つめ直し、新しい時代を切り開いていきましょう。
2021年も引き継ぐべきキーワードは何?!
【知識の「仕入れ」】は新時代にもやはり重要!
商品知識、建築知識など、このコラムでは割と初期の記事から営業マンと知識の重要性について触れてきました。
そして今年の秋頃取り上げた、ソニー生命出身でMDRT成績資格終身会員の林正孝氏著の『営業とは道である』という書籍のなかで、「営業マンは常に情報を仕入れて、専門家にならなければならない」との考えから、【知識の「仕入れ」】という言葉に出会いました。
ここではまた新たに「営業応援コラム」における、営業マンと知識の重要性を再認識したと思います。
営業マンと知識の重要性については、過去の記事を読んでいただくしかありません。
ただこの思いを強くしたのは、住宅営業という仕事は複数の分野にわたって幅広く、且つ深く知らねばならないとの思いから、私自身「無知であることを恥じ入り」徹底的に学んだ経緯があります。
更に林正孝氏は、それだけではダメで、自分の専門以外の分野にも、必要とあらば「仕入れ」なさいと書いていたと記憶しています。
別の言い方をすれば、営業という仕事は、一生涯を通じて学ぶということです。
しかしこれは何も難しいことではありません。
自分が本当に知りたいこと、また学びたいことフォーカスしていけば良いのです。
そしてこのやり方が、物事を体系的に学ぶ最良の方法なのです。
そして本書のなかで、一流と言われる医師(林氏は営業を医師と同列の仕事と捉えています)は、顧客のほうから自然と彼ら(営業)を求めて集まってくると書いてあります。
まだその域に到達はできませんが、筆者の限られた経験からも、そうだろうということが何となく分かります。
知識の「仕入れ」は、2021 年も営業の重要なキーワードとなっていくでしょう。
【アフター】に不安を残す会社から、潔くよく去りましょう
住宅を売ることを生業とする限り、自分の商品の【アフター】メンテナンスに力を入れることは、社会人として当然の責任です。
しかしどういう訳かこの業界の幾つかの会社は、アフターそのもの、また自分の工事の不具合で発生したクレームに対して、なかなか動こうとしないところがまだ見受けられるようです。
またアフター担当に任せきりになっているのも、こうしたトラブルの要因なのかもしれません。
筆者の経験からもアフターに問題のある会社は、新しい時代にはおそらく受け入れられなくなるでしょう。
なぜなら全体の着工数が沈むなか、アフターに対し問題アリの会社がユーザーから捨てられるのは当然だからです。
逆にアフターを蔑ろにしない会社は、ただそれだけの理由で紹介受注が入ります。
それなのになぜ、会社は前向きになってアフター工事に取り組まないのか。
また不具合が起きた原因を調べようとしないのか、誰から見ても意味が分かりません。
力のある営業、やる気のある営業が、いつまでもそのような会社に留まる必要はありません。
できるだけ早く転職を考えるべきです。このコラムでも折に触れて、注意を促しています。
なおアフターをすぐ処理する会社は、工務店レベルであれば、営業活動の邪魔にならないよう、技術系の社員全員(設計・工事)で、アフター工事や不具合是正に素早く対処しています。
そのため技術系の社員は、ひとつの会社で最低でも 2 人から数名は必要だというのが筆者の考えです。
しかしアフターがダメな会社は、技術系の社員がゼロというところもあります。
こういう環境では、営業は落ち着いて仕事などできません。
このようなところで長く燻っている方は、早めに身の振り方を考えましょう。
力のある営業を受け入れてくれる会社はまだあります。ぜひとも諦めないでください。
営業は【他社批判】は安易にしゃべらない
【他社批判】は絶対口にしない。
これも業界では以前から言われていることですが、新しい時代ではとくに必要な心構えです。
なぜなら新時代に口から出た不平不満は、身から出た錆となって、ブーメランのごとく自分の身に降り掛かってくるからです。
もちろんそうでなくても、他人事に思えることも、自分で反面教師として捉え直すことも必要です。
例えば日本人は立派であるとの自負から、しばしば第三国を批判します。
しかし別の次元で自分の周りに起きていることを見ると、第三国とさほど変わらないもの、またそれを凌ぐ悪事も、堂々と、しかも数多くやっているのが我々です。
そう考えると、他社批判を口にしないという理屈が分かります。
筆者は預言者ではありません。
でも世の中がこれをして収まらなくなることぐらい、起きている事象を立ち止まって見れば自ずと分かってきます。
米国大統領選挙にしてもそうですし、コロナにしてもそうです。
2021 年はこれまで多くの人が責任回避してきたつけが、2020年以上に回ってくるでしょう。
そのとき口をついて出てくるのが「国のせい」「政治のせい」といったお決まりの責任転嫁です。
確かにそれは当たっているかもしれません。
しかしこれでは、いつまで経っても物事は堂々巡りのままです。
しゃべることが商売の営業は、とくに注意したいものです。
新年が皆様にとって、最良の年となることを祈願しております。