専門コラム 第80話 見込み客を購買に動かす「仕掛けはどのように準備する?
皆さんはもうニュースレターを営業活動に生かせているでしょうか?
個人差はもちろんあると思います。
しかしやり方さえ間違っていなければ、早い方で 2、3 か月もすればニュースレターだけで重点客と言える顧客が現れてきます。
少なくともそのぐらいの期間は諦めず、試行錯誤を繰り返していただきたいものです。
またニュースレターのみで問い合わせが来ることもありますが、同時にやっていただきたいことは、見込み客を購買に動かす「仕掛け」づくりです。
今日はその「仕掛け」について、詳しくお伝えしましょう。
見込み客を購買に動かす「仕掛け」はどのように準備する?
効果的な「仕掛け」には守らなければいけない大前提がある!
では見込み客を購買に動かす仕掛けについてですが、住宅会社の場合、それは現場見学会の告知です。
このコラムを継続して読まれている方の中には、「そのことなら、もう読んでいるよ」との声が聞こえて来そうです。
ただし、これからの部分はとても大切なことでもありますので、この項で簡単にまとめてみます。
それは、大前提としてニュースレターは、お客様にセールスをしないことで送付することが成立しているマーケティングツールだということです。
たとえば送られてくるニュースレターに、会社自慢や住宅のスペック自慢ばかり取り上げていたら、そのニュースレターは即刻ゴミ箱行きか、「もう送らないで結構です」と、断りの電話が会社に入っていたかもしれません。
しかし現実は、「もう送らないで!」と会社に電話が掛かるようなことはありません。
もちろんお客様の方で我慢していることもあるでしょう。
しかし比率は分かりませんが、あなたが「家づくりを失敗しないでほしい」との思いで、住まいの情報を公平な立場で伝えているからです。
ニュースレターを送るだけで顧客から感謝されたり、受注につながる案件が自然発生するのはこのためです。
「仕掛け」を作る前に、あらためてこの大前提をおさえておきましょう。
見込み客を購買に動かす最良のオファーは完成現場のお披露目
しかしどんなに良質なニュースレターでも、顧客にも動くタイミングというものがあります。
そのため顧客が動きやすい「仕掛け」を作り、何らかの行動を起こしてもらうことは、セールスやマーケティングに関わる全ての人がやっています。
これをマーケティング用語では「オファー、またはバックエンド(を与える)」と言います。
オファーというと、まず思い浮かぶのは小冊子や無料レポートです。
そのため何らかのバックエンド商品を用意しなければいけないと考えがちです。
しかし私たちの商売では、小冊子や無料レポートの他にもっと適したオファーがあります。
それが自社の完成現場のお披露目です。
住宅を計画する方にとって、候補先の現場はいろんなパターンが観れるため、何度でも見学したい対象です。
そして見学会に再来場した方は、具体的な相談をあなたに持ち掛ける方も出てきます。
オファーとしてこれほど適切なものはありません。
構造に興味がある方は建築途中の構造現場を見せても良いでしょう。
ただ一般的に言って、構造現場より完成現場のお披露目の方が、見込み客にとっては魅力的です。
なお完成現場のお披露目は、施主に了解を得なければいけませんが、特に新聞広告やチラシを入れなければ(つまり会社の見込み客限定と断れば)OKしてくれる確率は高くなります。
この辺は事前に施主と取り決めておきましょう。
ポイントはニュースレターのほかに「見学会告知レター」を別途作ること
仕掛けを見込み客に伝えるには、電話ではなく手紙が一番です。手紙に反応して見学会に来ていただけるということは、少なくとも手紙やニュースレターをゴミ箱に捨てず、読んでくれている証にもなります。
筆者の例では、現場見学会当日の1週間から10日前に、当月のニュースレターを発行し、これに同封して見学会の告知レターを作成していました。
見学会の告知レターと言っても大したレターではありません。
なかには現場の見どころと開催日時・場所を、わかりやすく表記しただけの時もありました。
それより気にしたのは、見学会の告知レターは一種のセールスレターになること。
そのため封筒は一緒でも、見学会の告知文はニュースレターには絶対書かないようにしました。
また紙質もわざわざ違うものを選んだりしました。
つまりニュースレターとセールスレターは、必ず分けて書くというのを自分の決まりとしていたわけです。
こうすることで、ニュースレターの存在意義はなくなりません。
そして不思議なことに、現場に来てくださったお客様は、あなたのことを住宅の専門家として見てくれます。
また見学会によっては、ひっきりなしにあなたの読者が来てくださります。
これを体験すると、ニュースレターを止められなくなります。
現場見学会の他にも、住宅セミナーの告知もよくやりました。
これについては、また機会をあらためて記事を上げていきます。