専門コラム 第65話 手作りチラシやニュースレターの威力を見直そう!
本コラム第63話でもご紹介しましたが、昨年から続く姫路の工務店「クオホーム」の躍進は注目すべきものがあります。
ホームページや動画サイトでの情報発信(イコール「コンテンツマーケティング」の施策)が上手くいくと、これほど読者、並びに視聴者に届くのかと改めて考えさせられます。
同社の施策ポイントを以下にまとめます。
• 外部リソースに依存しないコンテンツ作り。
• 建築の主な方向性に迷いがない。
(耐震等級3、断熱等性能等級4以上、モデルハウスはUa値が0.339、C値が0.5)
• コンテンツを数多く更新する。
これらのポイントを徹底することで、同社のようなスモールカンパニーでも
「本来の設計業務や打ち合わせ業務が滞り」、
そして「弊社施工範囲以外のお客様との打ち合わせ、ならびにご案内を現在はお断りせざるを得ない状況」
と言えるレベルになってしまうのですから、さすがと言わざるを得ません。
手作りチラシやニュースレターの威力を見直そう!
今の時代、クオホームから学べることは多い
しかし、ここまで到達するためにクオホームでさえ数年かかっています。
また普通の会社がこの状態まで上り詰めると、人材を募って会社を大きくすることを考えるでしょう。
それでも敢えてそれを選ばないということは、彼らが目指す高性能住宅が、現場管理を含めて、誰にでもできることではないことを意味しています。
経済成熟期の住宅会社は、量より高品質な住宅を提供することが本来の使命です。
クオホームが提供する住宅や、建築の方向性から学べることは非常に多いのではないでしょうか。
なおクオホームは最近の動きについて「仲間の工務店はこの時期でも、みんな忙しく動いています。
ただセミナーやウェブ見学会など、ウェブ系の更新が止まっている会社はこの先は要注意かもしれません」といったことを動画の中で述べておられました。
現時点ではなく、先を見越した動きが、これからの住宅会社には求められるでしょう。
末端の営業マンはブログの更新に口を挟めない
多くの会社では、末端である営業マンはブログや動画の更新に口を挟めないものです。
また上司に意見を求められても、正直に本音を口にできない事情もあるでしょう。
そして、そんなことより、今月の見込みを考えて、自分の意見をそう簡単に口にできない方もいるでしょう。
営業の仕事は、於かれた周りの状況に左右されず(柔軟に対応しながら)、結果を出す必要があります。
そしてコロナ時代でも有効なことの一つとして、自分のライティング技術を磨き、手作りチラシやニュースレターを出し続けることをお勧めします(このコラムにも、ニュースレターの作成ポイントを記事として上げています)。
まだ「夜訪」という習慣が生きている会社があると聞きます。
アポが取れているならまだしも、こんな会社にまだ勤めている方は、空き時間を使ってニュースレターの下書きや、次の一手を考えるなど、時間を有効に使ってください。
そしてニュースレターで受注が取れ営業力が身に付いたら、自分の営業方法を隠さず仕事ができる勤務先を探しましょう。
先日、長引く不況で転職先が絞られる中、ムリに転職すべきではないと記事を上げたばかりです。
しかしニュースレターで住宅を受注できるようになれば、コロナ時代でも転職に困ることはなくなります。
またニュースレターのノウハウを「他の営業社員とも共有できる」ことをアピールすれば、今の時代、より有利に転職できるはずです。
営業である以上、ある程度の成績は残すべき!
クオホームの本田氏も、今の地位にすぐ到達できたわけではありません。
彼もローコスト住宅の営業マン時代、全国5位の成績を取るなど、彼なりの成功体験を持っておられます。
営業という仕事をきっかけに飛躍できた方は、成績に関係なく、何かしらの成功体験を持っているもの。
クオホームの本田氏の場合は、営業で全国5位の成績を獲得した経験が、その後の展開に少なからず影響していると考えられます。
あなたもニュースレター営業で、見込みの集客に困ることがなくなれば、社内でトップ営業になることも夢ではないでしょう。
またそれを再現性のあるノウハウとして人に教えられるまでになれば、それは新たな成功体験として自分の中に蓄積され、次の展開に進めます。
コラムから応援できることは、手作りチラシやニュースレターなどに限られますが、文章越しにでも出会った営業マンに、このまま負けて欲しくはありません。
それには少なくとも営業である以上、ある程度の成績を残して欲しいのです。
手作りチラシやニュースレターは、短期間で成果を出しやすいという特徴があります。
これらのシンプルなアナログツールを武器に、この難局を乗り越えて欲しいと願っています。