専門コラム 第39話 ニュースレターの書き方・始め方①
このコラムは、住宅営業を志す「駆け出し営業マンの応援」という意味を込め始めたものです。
そのため、今回取り上げるニュースレターについては「少し早いか」とも思いました。
しかし現在では戸建やマンションの中古物件を仲介する、誰もがよく知るある有名な不動産会社も、ニュースレターを営業に導入しているようです。
そこで本コラムでも、名前ばかり出てきて肝心な書き方・始め方については「あえて触れずにいた」ニュースレターについて、初めて具体的に解説してみようと思います。
ニュースレターの書き方・始め方①
ニュースレターは「小が大に勝つ」戦略として注目された
もともとニュースレターは「真田の兵法」ではありませんが、「小が大に勝つ」戦略として、日本ではランチェスター法則の流れで注目されました。
興味のある方は、1990年代から2000年代初頭の竹田陽一先生や神田昌典さんなどの書籍やニュースレター
(『小さな会社★儲けのルール』や『不変のマーケティング』等)を読むとよく分かります。
そのためニュースレターは大手より中小のビルダー、工務店、設計事務所などほうが上手くハマるマーケティング(集客)ツールと言えます。
また営業マンでいえば、トークだけで見込み客を引っ張ってくる「スゴ腕営業マン」より、口下手で内向的な「ダメ営業マン」にこそぴったりハマります。
事実、ニュースレターで営業に開眼した人は、決まって「元ダメダメ営業マン」です。
ただ冒頭で申しましたように、比較的メジャー且つ優秀な人材がいるとされる不動産会社でも、今では個々の営業マンにニュースレターを導入しています。
筆者が知る範囲でも、仲介だけではなく「物上げ営業(仕入業者。不動産の「売主」を開拓する不動産営業の一種)」にも、ニュースレターが使われ始めています。
このコラムでも「このタイミングでニュースレターについて触れたほうがいい」と決めたのは、一般的に売上重視型の不動産業界にも、ニュースレターの威力が広まっているからです。
作成ソフトはマイクロソフトのパブリッシャーがおすすめ
ではあらためて、ニュースレターの書き方について解説します。
ニュースレターは「手書き派」もいますが、主にDPTソフトを使って作ると便利です。
DPTソフトと言えば、アドビのイラストレーターなどが有名ですが、筆者がおすすめするのは、ニュースレターのテンプレートが豊富なマイクロソフト社製品の「パブリッシャー」です。
「パブリッシャー」があれば、ほぼ直感的にニュースレターを作れます(現在はOffice 365 businessで購入可能のようです。またMacをお使いの方はpagesを代用してもいいでしょう)。
一般的なニュースレターの原型は、A3見開き(表裏)版の新聞(チラシ)です。
そして中身は
- 1ページ目は「ニュースレターバナーと筆者のプライベート・近況の報告、本文へのリード文」。
- 2,3ページ目(見開き)は「本文コンテンツ(住宅営業が発行するのなら、やはり専門分野に沿った内容が好ましいでしょう)」。
- 最後の4ページ目は「筆者のかんたんなプロフィール。会社情報の紹介。そして編集後記」
です。
なお構成がこの通りであれば、何もA3見開き(表裏)のチラシ形式にこだわる必要はありません。
ちなみに知人の初期のニュースレターも、ワードを2段組みしただけの素人が作ったような代物でした(もちろんイラストやチャートもありません)。
しかしニュースレターを出して間も無く、読者限定の「一人見学会(知人が独自で行った完成現場見学会)」を実施したところ、多数の方から来場があり、当日は案内に全く手が回らなかったようです。
特に会社のコピー機で表裏印刷すると、他の営業や上司にばれて困る方もいるでしょう。
そういう方はワード(Macを使っている方はpages)で作った1枚ずつのニュースレターでも、構成や内容がしっかりしていれば十分効果を発揮します。
ニュースレターは高度なライティング力を必要としません。少しでも早く試してみて欲しいと思います。
反応が取れるニュースレターは正統派メルマガが参考になる!
またニュースレターは編集後記があることで、形式がメルマガに酷似しています。
実は日本で言うところのメールマガジン(和製英語です)とは、欧米のニュースレターとほぼ同義です。
そのためニュースレターの書く形式としては、昔からある正統派のメルマガが結構参考になります。
なお反応が取れるニュースレターは「意識している・いない」にかかわらず、メルマガの書き方をよく研究しています。この辺りについて、はまた別の記事で伝えていくつもりです。
またニュースレターの発行インターバルは3週間が理想です。3週間が無理だとしたら4週間。
これ以上長いと、ニュースレターが持つ「劇的な効果(見込み創出や集客力)」が徐々に薄まりますので注意してください。
今回の記事では「取り敢えずすぐニュースレターが書ける」よう、情報をまとめましたが、まだ書き足らないこともあります。
次回もニュースレターについて記事をまとめていきますので、楽しみにしていてください。